歴史の島で海の幸を
第721回よその旅館ホテル
──お宿の売りは。
「玄界灘を一望できるロケーションと新鮮な海の幸です。雄大な景色とともに、素材の良さを生かした料理を楽しんでいただいています。カマスやアラカブ(カサゴ)なども、鮮度がいいのでお刺身で味わっていただくことがあります。これからの時期はアジがおいしいですよ」
──志賀島は金印の発見で有名ですね。
「金印発見以外にも、さまざまな歴史があるんですよ。例えば元寇の時に戦死した蒙古兵を供養する『蒙古塚』もありますし、志賀島を読んだ歌が万葉集に23首もあることにちなみ、島内各所には歌碑もあります。歌碑めぐりに来る和歌の会の方もおられますね」
──客層は。
「福岡市や近隣市町村からのお客さまが中心です。魚が食べられるということで、年配のお客さまが多いです。ご家族でのお祝いごとにも使っていただいています。祝い魚のサービスなどきめ細やかな対応を心がけていますので、ご家族利用からのリピート率は高いですね」
──集客方法は。
「リピーターの口コミがメーンです。しかし05年の福岡西方沖地震で1年ほど休業した時にはリピーターが途切れて客足がそれまでの半分に落ち込んでしまいました。その後近隣へ営業をしたりチラシを置かせてもらったりした結果、またお客さまにお越しいただけるようになりました」
──力を入れていることはありますか。
「地元の商工会と連携しながら、土産品の開発とネット販売の準備を進めています」
「常連のお客さまを大切に、守るべきものは守りつつも、常に新しい要素を加えながら宿をやっていきたいですね」
【4室、1泊2食1万2千円から】